結婚相談所物語

愛すべきKさん(4)

まだ結婚するのか確かめもしていないのに成婚の意思決定を一人で合点しているKさん。
言葉で言ってくれないけれど、私のこと好き?と尋ねたら首を縦に振って意思表示するKさん。


誕生日を何度も何度も確認してやっと花束のプレゼントにいきつくKさん。
世間の喧騒にもかかわらずホワイトデーは3月24日だと思い込んでいるKさん。


プロポーズは無いの?と尋ねたら、じゃあ指輪を買いに行こうとやっぱりプロポーズのないKさん。


そんなこんな全部ひっくるめてKさんは、彼女にとって実に磨き甲斐のある魅力満載の原石なのです。まだまだ磨き方次第で色々な光彩を放つKさん。まさに鑑定不能です。


お決まりの文句でピシリと決めてくれなければいや、というのであればKさんはいつまで もごつごつした原石のままなのです。


でも、手段はどうであれ想いが大切というのであれば、溢れんばかりの本物の気持ちをぶつけてきて、Kさんは眩しいばかりの輝石になるのです。


Kさんに限らず本当の逸材は意外と身近にあるのかもしれません。お手軽に好みの光に輝く石を手に入れるということは、なかなか難しいものです。


だったら自分だけの原石を見付けて、自分なりに磨いてみては如何でしょう。もちろん自分自身の見付ける能力、磨く技能が必要ですけれど。


お相手を見定めるには、結局自分をシェイプアップすることが大事、ということになるのでしょうね。


さて、長年必要最小限しか喋らなかったシャイなKさん。成婚退会の時には、それはそれは満面の笑みで喜びを大いに語りましたよ。


ひょっとしたらKさん、本当はお喋り?愛すべき好漢Kさん、ますます輝いてお幸に。


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マリッジ・コンサルタント 山名 友子