結婚相談所物語

「赤い糸」 前編

昨年11月、少し早いクリスマスの飾りで華やぐ街に


行く人々の足どりも心なしか速く思われるその頃、


お父様にさしあげたお電話から出逢いが始まったのかも知れません。


民生委員をされていらっしゃるお父様より、


「3人の息子がいるのだが、兄2人はとっくに結婚し子供もいる。


ただ末っ子が離れて1人で住んでいて、どうも誰も付き合っていないようだ。


性格も温厚でいい子なんだが・・・。」


とご心配のご様子。


彼は、52年生まれ  国立大学  工学部卒。


一部上場企業  勤務、身長175cm細身の笑顔の爽やかな青年でした。


初めてのご来社の折には、「なんで僕がここに・・・?」


と全身からクエッションマークが飛びでているようでした。


実はご両親は内緒で彼を神戸に呼んでいたそうです。


お父様・お母様の結婚に対する思いに、しぶしぶ活動を了解され


「 ご紹介のお相手もすべてお任せしますので、宜しくお願いします。


ただ、優しい人がいいな。」


決断後の彼は、さっぱりされていて


たくさんのプロフィールを見る事もされません。


全面委任。


こうなるとアドバイザーは期待を裏切りたくない、


さらに期待以上のご紹介にとますます力が入ります。


大阪大学卒業、26歳、アパレル総合職。


神戸女学院大学卒業、27歳、図書館司書。


神戸大学卒業、29歳、税理士。


どのお嬢さんも、優しく、素直で可愛らしい方々です。


「早く良い方を・・・。」


というご両親の思いもあって、3人のご紹介を決めさせて頂きました。


明るく楽しくとても自然体で話される彼に、すべてのお嬢さんから良いお返事が入りました。


彼は、「大阪大学卒の方は、本当に可愛い人だけど


彼女の能力を僕では包みきれないと思う。才能のある人だから。」


そして彼の選ばれたのは、税理士をされているお嬢さんでした。


「頭の良い方なのに、謙虚ですごくいい人です。


時間をつくって会っていきます。」


忙しいお仕事・少し離れた距離を感じさせることなく、


お二人は毎週時間を重ね、4回目のデートで・・・


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神戸オフィスアドバイザー 寺内