結婚相談所物語

母たちの力 中編

やがて一歩を進める要領を得たのでしょう。


「自分なりのタイミングでプロポーズしたいので、任せてもらえませんか?」


多少時間はかかりましたが自分らしく締めくくることが出来て、


写真のAさんは実に満足げです。


良かった点?


細かいこと言わずに任せてくれたところかな、と言うAさん。


本当に感謝すべき相手は英断を下されたお母様でしょう。


Bさんが動いた!それはサロンでもトップクラスのニュースでした。


数年前に母親が独断で入会して以来、初めてのことだったのです。


Bさんは有名国立大学の大学院を卒業した自慢の息子。


でも優秀さ故に我が子ながら遠慮もありました。


道ならぬ恋の只中にいるのを案じながらも、


強く意見はできなかったようです。


それでも子供の結婚に無関心ではいられません。


こっそり入会して息子の気持ちの変化を待ちました。


我々スタッフは母親経由で性格や好みを把握し、


まだ見ぬ本人の人物像を結びます。


そしてついにその日が来たのです。


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マリッジ・コンサルタント 山名 友子