成就しない恋に疲れ始めたのを察した母親が
さりげなく差し出した写真に
「会ってみようかな...」やっと我々の前に現れたBさん、
たった1回のお見合いで話がまとまりました。
清楚で才色兼備の彼女の肩を抱き、笑顔で写真に納まるBさん曰く、
エムロードのこと?実はよくわからないんだ、わからないままに決まったから。
僕は何もしていないし。
ただ母親には感謝している...。
それでいいのです。
ご縁は理屈じゃない。
理論じゃない。
それにしてもこの数年のお母様のご活躍は、
それはそれは見事に根気強いものでした。
学歴を積んだ息子は我が子といえども高みにあって意見し難い、
そう思われるのは子にとっても悲劇です。
なぜなら、最高学府とはいえ
人生の指針すべてを与えてくれるわけではないのですから。
親が生涯を通じて指南するものもあるはずです。
人生の先輩であるという理由だけで、ただ一番身近であるという理由だけで。
しかしそれは無垢な赤ん坊に躾をし、教育を施し、
慈しみ育んできた親だからこそ成し得る大切な役割なのです。
その親が子の人生の節目たる結婚に関わることを求められて
何をためらうことがあるのでしょう。
AさんもBさんも、母親の水面下の力添えで
人生に喜びと更なる精進の機会を与えられたのは紛れもない事実なのですから。
偉大にしてきめ細やか、優しくて心強い母の力に心からの感謝を。
マリッジ・コンサルタント 山名 友子