結婚相談所物語

パパの一番好きな人 前編

めでたくゴールインした後の幸せ、


そんなエピソードに触れるのはいつの日も嬉しいものです。


お寄せくださるのは大抵が結婚を一番気に掛けておられた方ですが、


先日もそんな方からお電話がありました。


年配の女性からでした。


「田所です」と名乗られて女性会員を思い出してみるのですが思い出せません。


「タカシの母です」そう言われて田所タカシさんに線を繋ぎなおしてみても???


「嬉しいことがありまして、カヨちゃんがとても喜んでいるのでついお電話しまして...」


そのカヨちゃんでやっと繋がりました。


「隆さん!あのA商事にお勤めの!お母さん?」


「そうです、そうです。ご無沙汰しています」お声をお聞きするのは4年振りでしょうか。


サロンに来られたのは一度だけでしたが、思い余って訪ねてきた、そういう風情でした。


働き盛りの息子さんが奥さんを病気で亡くされたそうです。


遺されたのは中学生と小学校高学年の娘さん。


母親の突然の死を受け入れられない多感な娘たちを抱え、


仕事も多忙を極める息子さんの生活と身を案じてのご来訪でした。


再婚を勧めても余計な世話を焼くなと言われます、だけど親としては居ても立ってもいられません、


そう仰って息子さんの連絡先だけを書き残して帰られました。


お母様の心情は痛いほどわかります。


早速息子さんに連絡してみました。


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マリッジ・コンサルタント 山名 友子