結婚相談所物語

親は親、子は子? 中編

仕事柄出会いのチャンスに乏しいからと、どちらも親御さんの薦めで入会しました。


そしてお互いに数人目で巡り合い程なくご縁がまとまりました。


結婚が決まって夢心地です、と男性のお母様から、


親の役目を果たされてほっと安堵された心境をつづったお手紙をいただきました。




子供の結婚を気にかけているのは母親だけとは限りません。


むしろ父親の方が気になるとなったら決然と動きます。


長男だから結婚させなきゃなりません、と入会手続きだけされ、


後は宜しくばかりに帰られたお父様がいます。


ところが本人は一向に現れず。


手紙を出し電話をし、留守電にメッセージを吹き込み続けておよそ一年。


突然やってきました。


プロフィールの写真で拝見している息子さんです。


早速前々からプロフィールを見て紹介して欲しいと懇願していた女性と引き合わせて、


たった一人に会っただけで息子さんはそのままゴールインです。


何も父親に反抗していたわけではなかったそうです。


父親の気持ちは有難いけど面倒くさくてきっかけもつかめないまま一年が経ち、


流石にその気持ちが無駄になってもとの思いから腰を上げたようでした。


続く
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マリッジ・コンサルタント 山名 友子