結婚相談所物語

親は親、子は子? 後編

クリスマス頃に式を挙げ、


落ち着いたら二人で挨拶に来るという約束を、


山名さんと約束したから、


と律儀に果たしに訪れてくれたのは、半年以上も経った梅雨の6月でした。


やっぱり突然に。




どちらの親御さんも、我が子は大人として立派に成長したと思っていらっしゃいます。


けれど結婚は、幼少から躾をし学問をつけてきたことと同様、


いえそれ以上に人生においてとても重要なことだから


せめて導いてやるのが親の務め、そう思って助言もし、行動もされたのでした。


気をつけていても時機を逸することはあるのです。


ましてやどうしていいかわからない子供にとって、


的確な時機での親の後押しは、気恥ずかしくても心底有難いものなのです。


本当に親が無関心というのであれば仕方ありません。


だけど、気にはなりつつでも尻込みしている、


というのであれば、それは何よりも子供にとってこの上なく残念なことでしょう。


子供の人生を大きく左右することなのですから。


成人しても成功しても、親は親、子は子。


何と言っても他人さんはそこまで親身になってはくれませんから。


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マリッジ・コンサルタント 山名 友子