彼は、同じでなくていいよと言ってくれたけど、
夫婦たるもの同じでなきゃならないと思い込んでいた。
でもそんな時に知ったの。
彼のご両親も恋愛結婚だけど宗教は別々、そしてお互い干渉なし。
それでもとっても夫婦円満で、何よりもこんな素敵な彼を育て上げているじゃない。
真剣に考えた。
そして願った。
今まで一人できたけれど、もっと年を重ねて50になって
猫に涙をなめてもらうのは絶対イヤ。
なんとかしたい。
そう念じたら、今までの頭を方向転換させる勇気が湧いた。
まさに障碍に対する思わぬエネルギー。
そして、そんな理由で二の足踏んでいた私を、
苛立ちもせず広い心で見守っている彼がいた。
まさに予期せぬ事態に見せてくれた本当の彼。
もっと早く "条件"とやらを解いていれば、
もっと楽に結婚を見つけていたかしら。
でも今となってはもういいの。
彼と知り合うのにこれだけの時間が必要だったということで。
でも、いざというときに一人よがりの呪縛が解けたのは本当によかった。
"条件"を掲げた私にしてみれば、
思い通りにいかなかったのかもしれないけれど
"条件"を捨てた私にしてみれば、希望は叶ったのだから。
実際今ここに、幸せに包まれている私がいるのだから。
それに、障碍を自分のエネルギーで乗り越えた事実と、
窮地で彼が見せてくれた真実は、
自信と彼への信頼になってこれからの私を明るく照らしてくれる。
どんなことがあっても私たちきっと、大丈夫だわ。
マリッジ・コンサルタント 山名 友子