私は縁を司る神の使者。
愛のキューピッドなどと呼ばないでほしい。
決して背中に羽など生えていません。
ただ人の心を俯瞰(ふかん)できるということでは、
天空から愛の弓矢つがえている彼らと似ているかしら?
人の心は複雑怪奇。
相手の心の読み方一つで、随分縁の結び目も違ってくる。
ちょっとした拍子に見落とされてしまう縁、
今一歩のところで綻(ほころ)んでいたのが結び直される縁、
そんなこんなをひっくるめて、
ご縁がなかったとかあったとか、
まるで自分たちと関わりないところで決まるように人は言う。
だけどそうじゃない。
やっぱり心の持ち方次第。
相手はもちろん、
欲望や計算を綺麗さっぱり洗い落とした
自分の本当の気持ちに気づくかどうかが大きな鍵になるのです。
今日もひとつのカップルが生まれました。
一度は離れ離れになりかけた。
だけどやおら頭をもたげた自分の気持ちに気が付いて、
離した手を慌ててつなぎ直した二人でした。
男性は、彼の母親に言わせると"自分のリズムで動く難しい子"。
だけど本当にそうでしょうか?
マリッジ・コンサルタント 山名 友子