結婚相談所物語

彼が饒舌になった訳 PART2

眉目秀麗、学歴申し分なし、しかも家業に入って次期後継者。


ですから人気はあるのですが、


それが会うと寡黙というより無愛想で、


ほとんど会話が成り立たないのですからどうしようもありません。


一般のサラリーマンとは異なるので、


女性たちもつい収入や生活のことなど


条件を色々尋ねることから入ってしまい、


そうなると決まって無口になってしまうのです。


ただ、


結婚そのものから目を背けていたのではなかったようです。


その証拠にある日パーティーに参加してきました。




ところがパーティーで知り合った彼女は、


大学で教鞭を執る素敵な女性でした。


少し適齢期をやり過ごしてしまったけれど


仕事は充実し生活も安定しており、


ただ毎日は平坦で、


ひとりきりの寂しさは埋めようがなく、


誰かと様々な経験を共感し合いながら


潤いある生活を送りたいとの思いで入会していました。


経済的な安定よりもむしろ


心の揺れ動きの方が彼女には心地良かったのです。


一方彼は・・・


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マリッジ・コンサルタント 山名 友子