だけどそれは本当だった。
お相手選びとやらはよくわからないのですべて担当者に任せた。
僕はいついつどこへと言われた通りに行くだけだ。
すると若くて綺麗な女性に会える。
女性は嬉しそうな表情を僕に向けてくれる。
仕事先の女性なんか微笑んでくれるのは
受付嬢ぐらいなもんだから新鮮でいい。
しかし、疲れた。
一生懸命共通の話題を探して慣れない会話をしているからなのか。
綺麗どころがあまりにも眩しくて柄にもなく緊張するからなのか。
とにかく日曜日なんぞにこれがあると
言いようのない疲労感を翌日まで引きずるのだから情けなくなる。
でも仕方がない。
それでお見合いは土曜日にしてください、
と担当者に頼んだ。
「あなたと一つしか違わないからそこそこの年齢の女性だけど、
どうしても会わせて欲しいって言うから。いい?」
ある日担当者に尋ねられた。
土曜日ならいい、
と答えて先方の写真を見る。
あ、なるほど今度は普通。
キラキラ輝いた特別の美人でもない。
僕も随分お見合いに慣れたのかも。
なんて思いながら会ってみると、
見た目の普通以上に会話も普通。
だから疲れなかった。
あれ?
マリッジ・コンサルタント 山名 友子