結婚相談所物語

前略・・・

前略 この度は息子が大変お世話になりました。


お蔭様でやっと家庭を持つことができ、


遅ればせながら息子も一人前になった気がいたします。


と同時に私の子育ても愈々終わりと思うと、一抹の淋しさも否めません。


本当はもっと早く親が何とかしてやればよかったのかもしれません。


けれど社会人になって親元を離れてしまい、たまに帰ってきても


せっかく寛いでいるのだからと憚られ、つい先送りしておりました。


それに親の欲目ではありますが、息子は一流企業にも勤めておりますし、


そこそこの人物と思っておりましたので、


自然にご縁があるものと軽く考えておりました。


今思えば、女性の少ない職場でしかも忙しい毎日で、


お相手がなかなか見つからないのも無理からぬことだったでしょう。


息子から結婚したいと聞いた時はとても嬉しく夫もたいそう喜んでおりました。


でも正直言って不安でした。


まさかお相手が女医さんとは思いもしなかったからです。


普通のサラリーマンの家庭に育ち、自分も勤め人で


しかもそれなりのお給料をいただいております。


古いかもしれませんが、私としてはきっちりと家庭を守る


普通の女性と一緒になって欲しかったのです。


またそうなるものと信じておりました。


それが女医さんでしかも名医と言われる方と聞き、


どうしてそのような女性と結婚したいのか、


そのような方と本当に上手くやっていけるのか、と考えてしまいました。


それでエムロード様に色々とお尋ねしたのです。


でも二人の様子を詳しく伺い、今では息子の気持ちを大事にしてやろうと思っています。


先日お嬢さんに初めてお会いして、息子が席を外した隙に私もお聞きしてみました。


息子のどこがよかったのですか?と。


すると「デートの時に急患の呼び出しがあり、


情けないことですが一瞬私もためらってしまったのです。


でも彼が、患者さんが待ってるよ、


と手を引いてタクシーを呼び止め一緒に乗り込んで病院まで送ってくれて...。


その時、この方なら心の支えになってくれる、と強く感じました」


とうつむきながら丁寧に説明してくれました。


お医者さんといえどもいじらしい女心をもった一人の女性だと、


当たり前ですがそう思い、とてもかわいらしく感じました。


医者として真剣に仕事に打ち込んでいる姿に惹かれたとか、


自分が守ってやりたいとか、


息子がそう申しているとエムロード様より教えていただいてはいましたが、


こんなにも息子のことを心の頼りにしてくれているのかと、


むしろ有難くすら感じました。


エムロード様の仰る通り、人としてつり合いのとれている二人なのかもしれません。


もちろん息子本人の口から私にはそういう説明は一切ありませんが、


二人の生活はきっと二人で築きあげていってくれると信じています。


今は逆に、しっかり奥さんをサポートしてあげなさい、


と言って祝福してやるつもりです。


もしエムロードの皆様方のお力添えが無ければ、


このようなご縁は叶わなかったと思います。


よくぞ引き合わせてくださったと心より感謝しております。


どうぞお体にお気をつけて、これからも益々ご精進くださいませ。


まずは御礼まで。


早 々
ご成婚者(男性)のお母様より