何気なく言った言葉でした。
いえ、本当は、
突然の娘の告白に喜びと驚きがないまぜになり、
どう応えるべきか一瞬うろたえたと思います。
でも真剣な娘の眼差しを見ている内に
心がすうっと芯に向かって収束していくような気がして、
次の瞬間には自分でも驚くほど自然に
言葉が口を突いて出ていました。
あの時あの私の言葉を聞いた娘の表情といったら!
ああ、間違ったことは言わなかった、
とホッと安堵したものでございます。
お恥ずかしい話ですが、
娘が内緒で結婚相談所に入っていることを、
この時初めて知らされたのですが、
「貴女が私に打ち明けてくれるということは、
もう心が決まっているのね。
貴女が選んだのだからきっといい人なのね。」
私が申し上げたのはこれだけ、たったこれだけのことでした。
2人兄妹の妹で性格はいたってのんびり、
親の口から申すのもなんですが、
幼い頃からあまり手のかからない極々普通の娘でした。
私も夫もとりたてて娘に
何かを強いるという事はなかったように思います。
それはとりもなおさず、
娘が何事も自分なりに決めて進んできたということなのでしょう。
ただ適齢期を迎え・・・
マリッジ・コンサルタント 山名 友子