結婚相談所物語

注文漬けの嫁探し 中編

そうこうしているうちにあっという間に月日は流れ、


瞬く間に青年期は過ぎ去った。


それでも年齢による変化は


側から見る程には自分じゃ感じないものらしい。


私の好みは相も変わらず若くて可愛い・・・


いや待てよ。


本当に若くて可愛ければいいのか?


これまでにも、


いやむしろ今までの方が年齢に見合った


若い子に出会えていたはずじゃないか。


しかしどうもピンとこなかった。


なんでだ?


とそんなことに思いを巡らしている時に彼女を紹介された。


彼女は若すぎるという年齢でもなく極普通に程良い適齢期。


それでも私には10歳以上年下の充分"若い子"だった。


彼女も母親が勝手に入会したという。


だけど私と違ってとても従順だった。


一歩引いたところがありどこか脆いところも匂わせて、


それが何ともいじらしい。


何かと私を頼ってくるところなんか


可愛いらしいじゃないか。


ああそうか。


私にとって可愛いというのは、


ただ見た目の問題だけでなく


私に全幅の信頼を寄せてくれるその態度だったのか。


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マリッジ・コンサルタント 山名 友子