『私は叱られたわ、母に。
前にもすんでのところでお断りしたことが、
それも2回もあって、
心機一転と思ってここの会に入ったのに、
やっぱり土壇場でなかなか踏ん切りがつかなくて。
彼のことは尊敬している。
大人で頼りになるし。
でも昂ぶるような情熱的な気持ちじゃないし、
もっといい人がいるんじゃないかって
欲が出てしまったのね。
でも今度ばかりは母に一喝されちゃった。
「他人同士が一緒になるのに
価値観が違って当たり前、
理解するのに時間はかかるものです。
距離を縮めるのは自分でしかありません。
この人と決めたのだったら自分で乗り越えなさい」って。』
「今にして思えば随分勿体無い話だった気がする。
あれからあたしは、
どんな人とも深く付き合えない。
その人の仕草や振る舞いばかりに目がいってしまって。
収入は少ないけど
土地があって大きな家もありますから心配しないで、
と言ってくれた人もいた。
だけどお母さんに、
大きな家といっても田舎じゃないのって言われたら、
やっぱりマイナス思考に傾いちゃった。
マリッジ・コンサルタント 山名 友子