現在は過去の積み重ねというけれど、
その時その時の決意のつながりが彼女を
ここまで連れてきたことを思うと、
この幸せな日々も彼女自身で手繰り寄せたんだという自惚もちょっとあり、
毎日が愛おしく感じられるのも当然のことでしょう。
キャリアを積んできて仕事にもそれなりに愛着が湧いていましたが、
だからといって結婚から遠ざかる気はありませんでした。
だけど10年もの間に自分なりの生活に馴染んでいたのでしょう。
これまでの生活を崩してもいいと思える程の人にはなかなか巡り合えず、
気がつくと色々な結婚相談所の門を叩いていました。
関西在住を絶対条件に掲げたのも、
妥協の末の結婚となってしまうのなら
拠り所として仕事を持ち続けている方がいいのかも、
との思いがあったからかもしれません。
でも、条件なんて貴女次第でいくらでも変わるものよ、
と私のアドバイスに軽くいなされた彼女は、
後から考えると至極当然なことなのに、
その時の彼女にはとても新鮮に聞こえたそうです。
既成の概念を振り払う、
これは仕事の上でも大切なことです。
どうしても譲れない理由があるのならいざ知らず、
結婚相手を人物本位で選ぶのなら、
なるほど条件を一度白紙に戻すのもいいのかも、
と思ったそうです。
その人は転勤族で南九州に在住、
その前は中国地方でした。
マリッジ・コンサルタント 山名 友子