仕事でも大きなプロジェクトを進める時は
良いスタッフとチームを組むのが最善です。
そこで相談が持ち込まれたのです。
削ぎ取ったように真直ぐな本音を私に伝えて
上手く取り計らってもらおうと考えたそうです。
これが出来る女の作戦でした。
私は綿密に計画を立て動きました。
そして彼女は待ちました。
ほどなく、私の緻密な計画が功を奏したのか、
彼の方から「遊びにおいで」という言葉をかけてもらえたのです。
結婚を考えるために関西を離れるという、
以前の彼女には想像もできなかった機会を得られたことは
僥倖(偶然に得る幸せ)ともいうべきことだったのでしょう。
南九州での数日間は忘れ難いものになりました。
彼は思い通り、いえ、それ以上に
素敵な人だという確信を持って大阪に帰りつく頃には、
彼女の心は決まっていました。
彼について行こう。
この先どこに行こうとも、彼さえいればそこが私の居場所になる。
とりあえず南九州へ行こう・・・と。
あれから2年、
今、彼の側に居られる幸せをしみじみかみしめながら、
彼女が窓辺に座って遠く眺めているのは大阪の街に広がる秋空です。
関西在住という条件を捨てた途端、
彼の栄転により大阪へ。
ぴったりの条件が現実となって追いついてきたのですから不思議です。
それにしても、なるほど、
条件なんて自分次第でいくらでも変わるし変えられるもの。
そしてこの経験は、
この先もきっと彼女をあるべき方向へと導いてくれることでしょう。
マリッジ・コンサルタント 山名 友子