山よりも高く海よりも深い親心、
とりわけ母親が子を思う気持ちには
絶大なものがあります。
しかしその絶大さが偉大となり
やがて尊大になると...。
子供の結婚は母親にとっても一大事、でも、
出過ぎ行き過ぎの愛情によって、
結婚話が惨憺たる修羅場と化すこともあるのです。
スラリと上背があって顔立ちも良くソフトな物腰の好男児、
年収が余り高くないというデメリットをカバーして
余りある容姿の彼は、
母親にとって自慢の息子でした。
こよなく愛する息子のため、
最良の伴侶を求めて結婚相談所を行脚してきたようです。
今までにもたくさんお見合いはできたといいます。
なのに、転々として40歳を過ぎ、
なぜまだ決まらない?
外見とは裏腹に彼はどこか内向的でした。
不惑を過ぎたとは思えぬ
所在なげな表情も少し気になります。
それでもお相手にはこと欠かず、
お見合いはたくさん組めました。
ところが、いざ交際となると
必ず暗礁に乗り上げるのです。
マリッジ・コンサルタント 山名 友子