ところが、いざ交際となると
必ず暗礁に乗り上げるのです。
母親という暗礁に。
やれ年回りが悪い、干支が悪い、
四柱推命がどう、字画がどう、
と次から次へとこだわります。
息子の幸せな結婚を望むにしても、
これでは息子を縛り付けるだけ。
彼もまったく母親の言いなりでした。
長年母親の愛という激しい情で抑圧されてきた彼は、
もはや自分の意思すら持ち得なくなっていたのです。
彼の月日が徒に過ぎるばかり、
良縁から益々遠のくばかりです。
母親が満足する女性などなかなか見つかりません。
もはや彼が結婚出来るのは、
この母親を乗り越えられるだけの強い気持ちで
彼を好んでくれる女性とでしかあり得ないでしょう。
母親のこだわりは無視し、
彼が、ではなく彼を気に入ってくれる女性と
とお見合いを組むことにしました。
こだわるのは容姿だけという女性、
彼女は裕福な家庭の一人っ子で、
仕事も持たず高齢の両親と悠々自適で暮らしていましたが、
お嫁に出してもいいから結婚を
という父親の願いで入会していました。
マリッジ・コンサルタント 山名 友子