男女間の力関係は世情により変化しているとよく言われます。
確かに女性の社会進出で経済的な力関係は変化しているかもしれませんね。
でも、その家庭で誰が本当に実権を握っているのか、
外からは一概には言えないではないでしょうか。
家庭の経済を支えているお父さんよりも、
家族の気持ちを支えているお母さんの方が真の実権者、
ということはよくあることです。
それはその家庭だけ、
その家族だけにわかる幸せのバランス、
力関係です。
若い2人の間でも収入の面で男女格差が大きい場合があります。
しかも男性より女性の収入の方が上ということも今では珍しくありません。
このようなカップルでは男性は肩身が狭いのでしょうか?
そして女性に頭が上がらないものでしょうか?
いいえ、そんなことはありません。
収入こそがその人の価値だと思う方ならいざ知らず、
結婚生活は単なる経済的なつながりだけではないのですから、
お互いに何に価値を認めるのかによって、
収入格差など問題にならない場合もあるのです。
最近素敵なカップルが誕生しました。
彼は整った顔立ちのいわゆるイケメン、
そして何より男気があります。
自分にあった仕事を真面目にこなす好青年ですが、
職業柄安定はしているものの収入は決して高いとは言えません。
一方の彼女は彼の倍以上の収入を得ています。
しかしこの2人の場合、
彼女が彼を放しませんでした。
彼は彼女の好みにぴったりとはまったのです。
彼の顔も好き、そして何より人間が好き。
彼は自分の仕事に誇りをもっているし、
デートの際は決して彼女に負担をかけず、
誠意の限り楽しませてくれるのです。
女性の親としては収入が娘よりも半分以下の男性との結婚は
気になるところだったかもしれません。
ですが彼女のお母さんは
「好きな人が出来て良かったね」
と喜んでくれたそうです。
なんといっても彼女が彼という人間にぞっこんなのですから、
収入の差なんて彼女には何の問題にもならないのです。
むしろ2人の収入を合わせると
家庭としては人並み以上になるのですから、
余裕のある結婚生活が送れます。
仕事柄夜勤もある彼ですが、
彼女は、「夜勤の日は思う存分残業が出来ます」、と笑っていました。
お互いの通勤を考えて
新居は中間地である彼女の実家の近くを考えているそうです。
子供が出来たときに彼女が仕事を続けられるようにと、
それも2人で出した結論でした。
しかも彼女は新居の購入まで考えているようです。
これについては彼ももはや彼女にお任せ。
女性の中には自分より収入が上であることを相手に望む方がいますが、
収入だけの価値判断で、
長い結婚生活を共にする相手を見つけられるのでしょうか?
このカップルのように、
幸せを掴むのに収入の差なんか関係なし、
愛された方が実権者というのであれば、
愛情に満ちた力関係ですから、
いつまでもお互いに均衡を保てることでしょうね。
マリッジ・コンサルタント 山名 友子