セミナーに参加して親一人、子一人。
ましてやその子が息子なら、
母親は唯一の拠り所をよその女性になんぞに渡したくないはず。
なんて思われているとしたら大間違いでございます。
そりゃあ二人っきりでこれまで支え合ってきたのですから、
そのバランスと申しますか、
暮らし向きはこのままずっと変えたくない、
という気持ちもないではありません。
しかし、どんなに努力しても、どんなに工夫しても、
同じ毎日を続けられるものではございません。
寄る年波には勝てぬ、と申しますが、
日一日と私どもは歳を重ねているわけですから、
そうした自然の変化一つとりましても止めようがなく、
どうにも抗(あらが)いようのないものでございます。
人は生きている、たったその一点において、
まさに変遷のただ中にいるのでございます。
"いつの日か、それもそう遠くない将来に、
息子はたった一人きりになってしまう"
日を追うごとにそのことが私を捉え、
矢も盾もたまらず
「結婚しない子供を持つ親に向けてのセミナー」
に参加致しました。
やはり年配の親御さんが多くいらっしゃったように思いましたが、
それでも私が一番の高齢であったでしょう。
息子、と申しておりますが、
本当のところは孫なのですから。
マリッジ・コンサルタント 山名 友子